キャッシュフロー表を作ってみたものの、
こんなふうに感じたことはありませんか?
- 最終的な資産額はプラスだけど、本当に大丈夫?
- 赤字の年があるけど、これは失敗?
- どこをどう見て判断すればいいのか分からない
実は、FPがキャッシュフロー表を見るときに
最初から細かい数字をすべてチェックすることは、ほとんどありません。
見るポイントは、かなり絞られています。
結論:本当に見てほしいのは「3つの年」だけ
老後資金シミュレーションで、
まず確認してほしいのは次の3つです。
- 最初に赤字になる年
- 赤字が連続する年
- 株式を売却することになる年
この3点を押さえるだけで、
キャッシュフロー表は
「不安を増やす表」から
**「判断できる表」**に変わります。
1. 最初に赤字になる年は「家計の転換点」
最初に赤字が出る年は、
家計が
- 貯めるフェーズ
から - 取り崩すフェーズ
へ切り替わる転換点です。
ここで大切なのは、
赤字かどうか自体ではありません。
見るべきポイントは「なぜ赤字になったか」
例えば、
- 子どもの教育費がピークに入った
- 退職して収入が大きく下がった
- 医療・介護の平常費が始まった
といった理由であれば、
それは想定内の赤字です。
逆に、
- 特にイベントがないのに赤字
- 毎年じわじわ支出が増えている
場合は、生活費や前提条件の見直しポイントになります。
最初の赤字は「失敗」ではなく、
想定通りかどうかを確認するためのサインです。
2. 本当に注意すべきは「赤字が連続する年」
FPが一番警戒するのは、
赤字が1年だけ出ることではありません。
赤字が2年、3年と連続することです。
なぜ連続赤字が危険なのか
- 現金残高が急激に減る
- 株式売却が連鎖的に発生する
- 精神的な不安が一気に大きくなる
特に注意したいのは、
- 教育費ピーク
- 介護・医療のピーク
- 退職直後
が同じ時期に重なっているケースです。
チェック方法はシンプル
- 赤字は何年続くか
- その間、現金残高はどこまで下がるか
- 生活費の調整で改善できるか
ここが整理できれば、
「なんとなく不安」な状態から抜け出せます。
3. 株式売却が発生した年は「対策を考える年」
キャッシュフロー表を見ていると、
株式を売却する年がある=失敗?
と感じてしまう人も多いですが、
FP目線ではまったく違います。
株式は「使うために持っている資産」
- 株式は、将来使うために育ててきたお金
- 必要な年に使うのは、むしろ健全
重要なのは、
- 一時的な売却か
- 毎年売り続ける状態になっていないか
という点です。
特に、
- 介護や医療の「山」と重なっていないか
- 売却後も現金の余力が残っているか
を確認してください。
危険なのは「売る年」ではなく、
売り続けなければならない状態です。
「赤字=失敗」ではありません
キャッシュフロー表に赤字が出ると、
不安になるのは自然なことです。
でもFP目線では、
- 見えない赤字 → 破綻リスク
- 見えている赤字 → 対策可能
と考えます。
赤字が見えるということは、
事前に対策を考える時間があるということです。
ツールとのつながり(補足)
今回紹介した
- 最初の赤字の年
- 赤字が連続する年
- 株式売却が発生する年
は、自作のキャッシュフロー表では
赤字の年を色分け表示することで、
一目で分かるようにしています。
どの年が要注意かを
「考えなくても見える」状態にするためです。
まとめ
老後資金シミュレーションで、
最初に見るべきポイントは多くありません。
- 最初に赤字になる年
- 赤字が連続する年
- 株式売却が発生する年
この3つを押さえるだけで、
キャッシュフロー表は
不安を煽るものから、判断できる道具に変わります。
次の記事では、
- 介護費1000万円を年割りしない理由
- 現金と株式をどう分けて考えるか
といったテーマを、
今回のキャッシュフロー表を前提に、さらに掘り下げていく予定です。



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