子ども3人の教育費はいくら?高校無償化・大学の多子減免を反映して試算【2026年版】

学期ごとの簡易モデルで試算した子ども3人の今後の教育費は約2,208万円、ピークは2034〜2035年度

【更新:2026年11月7日】

初版は約2,422万円・2036年度ピーク(年齢の簡易ルール)でした。学期ごとの判定の目安に見直し、約2,208万円・2034〜2035年度ピークとなりました。本記事の数値は、扶養見込みと支援時期を仮定した簡易モデルによる試算であり、実際の支援を保証するものではありません。

子ども1人を育てるのに1,000万円、場合によっては2,000万円かかると聞きます。

わが家にも子どもが3人いますが、正直なところ、普段の生活でそれほどお金を使っている実感はありません。

食費や日用品などは毎月の生活費に含まれていますし、子どもの人数が増えたからといって、すべての支出が人数に比例して増えるわけでもありません。

では、実際にまとまったお金が必要になるのはいつなのでしょうか。

やはり気になるのは、高校や大学への進学に伴う教育費です。

さらに、2026年度から高校の就学支援金が拡充され、大学にも多子世帯向けの授業料等減免制度があります。

これらの制度を考慮すると、実際に必要な教育費はいくらになるのでしょうか。

今回は、自作の「教育費シミュレーター」を使って、子ども3人の教育費を試算してみました。

目次

先に結論:子ども3人の今後の教育費は約2,208万円

今回の代表ケースでは、次の結果になりました。

  • 2026年度から大学卒業までの教育費は、3人合計で約2,208万円
  • 高校の就学支援金と大学の多子世帯減免で、支援を見込む額は合計約784万円
  • 教育費のピークは、2034〜2035年度の年間約214万円
  • 2036年度は減免が重なって約129万円に下がり、2037年度は前期だけの減免で約191万円

教育費は大学生の人数だけでは決まりません。高校生と大学生が重なる時期や、学期ごとの減免の有無によって、年ごとの支出が変わります。

※これは代表ケースによる試算です。実際の負担額や制度の適用は、進学先、扶養状況、所得、申請内容などによって異なります。

無料の教育費シミュレーターで自分の家庭の教育費を計算する

試算の前提条件

今回は、子ども3人のいる家庭を想定した代表ケースを使用しました。

項目設定
子ども3人(中学1年・小学5年・小学3年)
試算期間2026年度以降(第1子は小学校終了済み)
小学校3人とも公立
中学校3人とも公立
高校3人とも公立
第1子の大学私立文系・自宅通学
第2子の大学私立文系・自宅通学
第3子の大学国立文系・自宅通学
大学生活費自宅通学の平均額を計上
高校の就学支援金2026年度の制度を反映
大学の多子世帯減免の判定前期は前々年12月31日、後期は前年12月31日の扶養見込みで、3人以上の学期を候補とする簡易モデル
扶養見込みの最終年今回は満22歳になる年の年末まで扶養に含めると仮定(第1子は2035年末)
物価上昇考慮しない
都道府県独自の補助含めない

小学校から高校までは公立、大学も自宅から通学する比較的費用を抑えた進学パターンです。

教育費には、授業料だけでなく、学校外活動費(塾・習い事など)や大学生活費も含めています。一方、家庭での普段の食費や日用品などの一般生活費は、今回の教育費総額には含めていません。

試算には、文部科学省の「令和5年度 子供の学習費調査」の訂正後データ、大学の学費調査、日本学生支援機構(JASSO)の学生生活調査などを使用しています。

第1子の進学プラン:小中高は公立、大学は私立文系・自宅通学
第1子の進学プラン:小中高は公立、大学は私立文系・自宅通学
第2子の進学プラン:小中高は公立、大学は私立文系・自宅通学
第2子の進学プラン:小中高は公立、大学は私立文系・自宅通学
第3子の進学プラン:小中高は公立、大学は国立文系・自宅通学
第3子の進学プラン:小中高は公立、大学は国立文系・自宅通学

試算結果:2026年度以降の教育費は約2,208万円

まずは、2026年度以降に必要な教育費を学校段階ごとに確認します。小学校の費用は、第1子が0年分、第2子が2年分、第3子が4年分です。

区分3人合計(支援後)
小学校約220万円
中学校約488万円
高校約497万円
大学(生活費を含む)約1,004万円
合計約2,208万円

※各区分は万円単位で丸めています。そのため、表示した内訳の合計と総額が一致しない場合があります。

今回の結果では、大学関連費用が約1,004万円で、全体の約45%を占めています。

2026年度以降の教育費総額は22,084,856円(約2,208万円)
2026年度以降の教育費総額は22,084,856円(約2,208万円)
学校区分別の教育費:小学校約220万円、中学校約488万円、高校約497万円、大学約1,004万円
学校区分別の教育費:小学校約220万円、中学校約488万円、高校約497万円、大学約1,004万円

公的支援がなければ約2,993万円

高校の就学支援金と大学の多子世帯減免を見込む場合と、今回の試算で控除した支援額を戻した場合を比較しました。

項目金額
支援を考慮しない教育費約2,993万円
高校の就学支援金約107万円
大学の多子世帯減免約678万円
支援を見込む額の合計約784万円
支援後の教育費約2,208万円

※金額はそれぞれ万円単位で丸めています。比較用の「支援なし」は、調査平均に含まれる過去の支援や自治体独自の補助まで取り除いた金額ではありません。

初版の試算より、学期ごとの判定の時差を考慮することで、支援を見込む期間が延びています。ただし、現在の制度が将来も同じ内容で続くとは限らない点には注意が必要です。

支援なし29,929,658円、支援あり22,084,856円、支援を見込む額7,844,802円
支援なし29,929,658円、支援あり22,084,856円、支援を見込む額7,844,802円

減免が半年分違うだけで約35万円の差

子ども大学の進路2026年度以降の教育費合計
第1子私立文系約645万円
第2子私立文系約754万円
第3子国立文系約809万円
合計約2,208万円

子ども別の合計では第3子が最も高く見えますが、これは第3子の小学校がまだ4年分残っているためです(第1子は0年、第2子は2年)。大学の費用だけを比べると、次のようになります。

子ども大学減免を見込む期間大学の費用(生活費含む)
第1子私立文系4年(8学期)約317万円
第2子私立文系3年半(7学期)約352万円
第3子国立文系1年半(3学期)約334万円

同じ私立文系でも、減免を見込む期間が半年分違うと約35万円の差がつきます。年70万円の授業料減免の半年分に相当します。

第2子は、国立の第3子より大学費用が約18万円高くなっています。

進学先が国立か私立かだけでなく、集計する期間と、何学期分の支援を見込むかを分けて比べることが大切です。

第1子の学校区分別教育費と大学生活費の内訳
第1子の学校区分別教育費と大学生活費の内訳
第2子の学校区分別教育費と大学生活費の内訳
第2子の学校区分別教育費と大学生活費の内訳
第3子の学校区分別教育費と大学生活費の内訳
第3子の学校区分別教育費と大学生活費の内訳

教育費のピークは2034〜2035年度に約214万円

教育費を考えるとき、総額と同じくらい重要なのが、いつ支出が集中するのかという点です。約2,208万円を毎年均等に支払うわけではありません。

年度年間教育費の目安
2026〜2031年度約128万〜165万円
2032〜2033年度約189万〜190万円
2034〜2035年度約214万円(ピーク)
2036年度約129万円
2037年度約191万円
2038〜2039年度約104万円
2026〜2039年度の年別教育費。2034・2035年度が2,137,928円でピーク
2026〜2039年度の年別教育費。2034・2035年度が2,137,928円でピーク

大学生2人と高校生1人が重なる時期がピーク

2034〜2035年度には、第1子と第2子が大学に通い、第3子が高校に通います。大学生2人分の学費・生活費に、高校生1人分の教育費が重なるため、年間約214万円がピークになります。

教育費のピークと家族の予定を重ねて確認

このピークの年に、家族のほかの予定(定年、ローン、親の年齢など)がどう重なるかは、ライフイベント表と連携させると1枚の表で確認できます。
→ 教育費のピークはいつ?ライフイベント表と教育費シミュレーターで「家族の年表」に金額を重ねる方法

2036年度は約129万円に下がり、2037年度は約191万円に

2036年度は、第1子の大学卒業と第3子の高校卒業が重なります。第2子と新しく大学へ進む第3子には減免を通年で見込むため、年間の教育費は約129万円になります。

2037年度は、第2子と第3子の減免を前期だけ見込む設定です。後期には減免を見込まないため、年間約191万円となり、2036年度から約62万円増えます。ただし、今回のピークである2034〜2035年度の約214万円は下回ります。

今回の試算では、減免が終わる年がピークではありません。進学段階の重なりと学期ごとの支援の両方を見ることが重要です。

高校無償化でどこまで負担が減る?

2026年度から、高等学校等就学支援金の制度が拡充されました。

所得制限が撤廃され、全日制高校については、国の支援上限額が次のようになっています。

高校の種類年間の支援上限額
公立高校(全日制)118,800円
私立高校(全日制)457,200円

出典:文部科学省「高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部を改正する法律の施行等について(令和8年3月31日)」

「無償化」でも高校生活がすべて無料になるわけではない

ここは誤解しやすいところです。

高校の就学支援金で対象となるのは、基本的に授業料です。

入学金、制服、教材費、施設設備費、修学旅行費などは別途必要になります。

また、私立高校の授業料が国の支援上限額を超える場合、その差額は自己負担です。自治体独自の補助が利用できるケースもあります。

そのため、高校無償化=高校の教育費が0円、ではありません。

今回の試算でも、公立高校3年間に一定の費用がかかる結果となりました。

なお、就学支援金の利用には申請が必要です。対象となる在校生も、学校からの案内を確認する必要があります。

大学の多子世帯減免は、扶養状況と判定時期に注意

2025年度から、多子世帯に対する大学等の授業料・入学金の減免が拡充されました。対象となるのは、原則として生計維持者が扶養する子どもの数が3人以上で、学生本人も扶養されている世帯です。

所得制限はありませんが、資産や学業などの要件、対象校での申請といった条件があります。また、生活費や施設設備費などがすべて無償になるわけではありません。

今回は第3子も1年半の減免を見込む

子ども大学で減免を見込む期間
第1子2032〜2035年度(4年・8学期)
第2子2034〜2036年度と2037年度の前期のみ(3年半・7学期)
第3子2036年度と2037年度の前期のみ(1年半・3学期)

今回の代表ケースでは、第1子を2035年12月31日までは扶養に含め、2036年12月31日には就職などによって扶養から外れると仮定しています。

この仮定に基づく簡易モデルでは、2037年度の前期は2035年12月31日を基準として子ども3人、後期は2036年12月31日を基準として子ども2人と数えます。そのため、第2子と第3子は2037年度の前期まで減免を見込みます。

卒業や年齢だけで自動的に扶養から外れるわけではありません。実際の所得や扶養状況によって、支援期間は変わります。

第1子の多子世帯減免を見込む前期・後期のチェック設定
第1子の多子世帯減免を見込む前期・後期のチェック設定
第2子の多子世帯減免を見込む前期・後期のチェック設定
第2子の多子世帯減免を見込む前期・後期のチェック設定
第3子の多子世帯減免を見込む前期・後期のチェック設定
第3子の多子世帯減免を見込む前期・後期のチェック設定

支援区分は10月に切り替わる

大学の案内資料では、春の申請は前々年12月31日、秋の申請は前年12月31日の扶養状況を確認すると説明されています。また、JASSOの支援区分は、通常、10月から翌年9月までの期間で見直されます。

これを年度内の前期・後期に当てはめる目安として、本ツールでは、前期は前年10月からの区分(前々年末基準)、後期は当年10月からの区分(前年末基準)として候補を表示します。ただし、新規採用や個別の手続き、大学ごとの取扱いまで再現するものではありません。

候補は制度の判定結果ではない

扶養見込みの最終年が空欄の場合、大学進学ありの子は満22歳になる年の年末まで扶養すると仮定します。これは本ツール独自の目安で、制度上の一律の年齢制限ではありません。

実際の判定は、住民税情報、本人・きょうだいの所得、申告内容などによって異なります。特定親族等の取扱いを含め、2026年度時点の説明を参考にしています。将来の制度変更や、実際の支援の可否を保証するものではありません。

JASSOで多子世帯と判定された場合に授業料・入学金の減免支援を受けられますが、対象校や資産・学業等の要件もあります。

自分の家庭でも教育費をシミュレーションしてみる

今回の試算には、自作の無料「教育費シミュレーター」を使用しました。子どもの人数や進学プランを変更して、それぞれの家庭に近い条件で計算できます。

使い方は3ステップ

  1. 子どもの情報を入力する
    生年月日と、小学校・中学校・高校・大学の進学プランを選びます。
  2. 費用と支援制度を設定する
    塾や習い事、家庭の食費・生活費、高校の就学支援金などを設定します。大学の多子世帯減免は、扶養見込みの最終年と候補を確認し、減免を見込む年度の前期・後期をそれぞれチェックします。候補は目安なので、家庭の状況に合わせて手動で変更してください。
  3. 試算結果を確認する
    子ども別の費用や年別の支出を確認します。結果はCSV形式でも保存できます。

▶ 教育費シミュレーターはこちら

入力データはブラウザ内で処理され、サーバーには送信されません。必要に応じて設定や試算結果を書き出せます。

シミュレーターの金額は公的統計などをもとにした概算です。教育費は進学先や家庭の事情によって異なるため、目安として活用してください。

まとめ:教育費は総額だけでなく、支出する時期が重要

  • 公立中心でも、2026年度から大学卒業までの教育費は3人で約2,208万円
  • 高校の就学支援金と大学の多子世帯減免で支援を見込む額は約784万円
  • 今回の簡易モデルでは、第3子にも2036年度と2037年度前期の計1年半の減免を見込む
  • 教育費のピークは、大学生2人と高校生1人が重なる2034〜2035年度の年間約214万円

子ども1人に1,000万円、2,000万円といった総額だけを見ても、今後の家計にどれくらい影響するのかは分かりません。普段の生活費と教育費を分け、いつ、どの子どもに、いくら必要になるのかを把握することが大切です。

今回の試算では、学期ごとの支援時期を考慮すると、初版とは総額もピーク年度も変わりました。減免の有無だけでなく、子どもの進学時期や扶養の見込みも含めて確認し、無理のない資金計画を立てたいところです。

参考資料・出典

※本記事は2026年11月時点の制度・公的資料に基づく一般的な試算です。各支援制度の適用には要件や申請手続きがあり、将来の制度変更や物価上昇は考慮していません。実際の費用や支援額は個別の条件によって異なります。

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この記事を書いた人

このサイトを作っている人
50代会社員、3児の父です。
教育費・老後資金・投資など、暮らしのお金について、自分で調べたり試したことを発信しています。
気になることは自分で計算して確かめたいタイプ。自作のシミュレーターも公開しています。

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